不動産業界に関わるものとして、できることならば避けて通りたい「事故物件」についてのお話をしたいと思います。 これは実際に私と取引のある不動産会社の営業さんから聞いたお話です。 これまでいろいろな噂やネット上に落ちてる情報を見聞きして、なんとなくわかった気になっていた、いわゆる「いわくつきの」物件、そう、「事故物件」についての実情はどんなものなのか、私の所感を中心にお伝えいたします。
こんな事件がありましたとさ・・・
お付き合いさせていただいている不動産会社の営業マンから、先日、とある区分マンションの紹介を受けました。
ここからの話は実話ですが、ちょっと当たり障りがあるので、ところどころボカしますね。お許しを。
その区分マンションというのは、都心のターミナル駅からひと駅、ふた駅の徒歩10分以内に立地。
築年数も20年前後、広さは20㎡強、実質利回りは4%の典型的な都心中古ワンルームマンションです。
現在私自身が所有していないエリアの物件でもあり、かなり気に入ったのですが、よくよく説明を聞いてみると・・・
なんとなんと過去に、その同じマンションの別室で、バラバラ殺人があったんです、とサラリとその営業さん。
おいおい、ちょっと待ってくれ。
バ、バ、バラバラ殺人ーーー？！！
穏やかではないですよね。それは。
- 居住者が事故死した
- 居住者が発作等で急逝した
- 居住者が孤独死した
- 居住者が自殺した
- 居住者が殺された
- 居住者がバラバラ殺人の被害者
この中でもダントツでバラバラ殺人って怖いですよね！
それ聞いただけで私はもうドン引きしてしまいました・・・
たとえその当該の居室ではなかったとしてもですよ、同じマンションの一室で、殺人・・・それもバラバラ殺人！・・・そのバラバラにしたモノ！？をお風呂の排水溝に流していたそうな・・・
あかん。もうあかん。僕の類い希なる妄想力が遺憾なく発揮されて、気持ち悪くなってきました。
ここから先のことは書けません・・・
それで、事件発覚直後、そのマンションで何が起こったのか？
そしてもちろんこの話には続きがあるんです。
私がこうして今、そのマンションで起こった事件について調べられるということは、もちろん犯人も捕まって解決した事件であるのですが、（不謹慎ですが）興味深いのは、その後のマンションがたどった行く末です。
営業さん曰く、当時事件が発覚してから１，２ヶ月の間に、瞬く間に２０名以上の退去者が出たらしいです。
そりゃそうですよね。よほどの理由がなければ、同じフロアの人、それから上下階の人たちは、絶対出て行きますよね。
決して安くはない家賃です。何を好き好んでそんな事件があった同じ屋根の下、浴槽の下！？に住まなきゃいけないだって話です。
排水溝は、ある意味、全居室つながっています
自分がマンション居住者だったら引っ越ししますね、確実に。
人のうわさも七十五日とはよく言ったものだ
しかしすごいのはここからです！
一斉に退去者が生まれてしまったそのマンションですが、事件発覚から３ヶ月が経ち、半年が経ち、１年が経過する頃には、なんと満室御礼！状態になったそうなんです！
「えー！？」（千原ジュニア風） ですよね。
もちろん不動産屋さんは入居者にそのマンションで事故（本当に「事故」という言葉で良いのか疑義が生じるところではありますが・・・）があったことはお伝えしているはずです。
それでも入居者がちゃんと付くんですね。
要はその営業マンは何を言いたいかと言いますと、
何があろうと、立地さえ良ければ、お客さんはしっかりつく！
ということを言いたかったのでしょう。
だから、安心して今回のご紹介物件買ってくださいよ、と。
「買いませんよ！絶対に！」
とは言え、ぶっちゃけ事故物件オーナーになりますか？！
みなさんどう思われますか？ オーナーになりますか？ ここまで聞いて、調べて、知ってしまって。
そりゃ１００部屋も所有していれば、１つや２つそんな曰く付きの物件があってもまぁ、しょうがないかってなりますけれど、たかだか３軒４軒しか持ってないような、ひよっこ不動産投資家が、わざわざ事故物件の区分所有を買いますかって話ですよ。
そんな冒険はしたくないですよね？
都心の中古ワンルームマンション投資は、本当にボロ儲かりません。
これだけは断言します！
堅実に実質利回り４%を堅守し、本業を定年退職した時点で、その後の人生にしっかりとした家賃収入、あるいは純資産売却によるキャピタルゲインを狙う事業スキームです。
いかに空室リスクを減らし、他人資本による純資産化効率を上げるか、というのが生命線です。
そんな戦略の中、なにをわざわざ曰く付きのマンションに手を出す必要があるのかって話です。
みなさまもお気をつけくださいまし〜。。。
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