不動産投資をやると、税金の申告ってやらなきゃいけないの?

知識・勉強
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不動産投資をやろうと考えた時に、気になることの一つに、税金のことがあります。確定申告を自分でやらなきゃいけないとか、本業の給与以外に余計に所得税を支払わなきゃいけなくなるのかとか、なかなか自分ひとりではわからないことがあるかと思います。そしてこういう事ってなかなか職場の同僚にも聞きづらいですしね。今日はそんな不動産投資と税金についてお話しします。

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不動産投資に関わる税金は全部で7種類

不動産投資をすることで私たちに関係してくる税金をさらってみましょう。

  • 不動産を取得するときにかかる税金
    • 1 印紙税
    • 2 不動産取得税
  • 不動産を所有しているときにかかる税金
    • 3 固定資産税・都市計画税
    • 4 所得税(不動産所得)
    • 5 住民税(不動産所得)
  • 不動産を売却したときにかかる税金
    • 6 所得税(譲渡所得)
    • 7 住民税(譲渡所得)

大きく分けて3つのタイミングで税金がかかってきます。不動産投資を始めるとき、不動産投資をやっている間、そして不動産投資をやめるとき、ですね。

不動産投資は、税金との戦いでもあります。物件を探すときにみなさん投資利回りという指標を気にされるかと思いますが、あの利回りに通常これらの税金のことは全く考慮されていません

不動産会社の営業マンも、きっと税金のことはこちらから聞かないとあんまり教えてくれないと思います。「投資は自己責任」は万国共通、いつの時も我々の頭の中に入れておかないといけないことではありますが、お金を増やすことが一番の目的である不動産投資において、お金が出ていくことになる税金について、不動産会社の営業マンは、もう少し丁寧に事前説明をするべきではないかなぁと私は思います。

むしろ紹介する物件に自信があるのであればあるほど、しっかりと出ていくお金のことも説明した上で、お客さんに決断してもらうようにした方が良心的ですし、信頼されると思うのですが・・・

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不動産を取得するときにかかる税金

それではここから、それぞれの税金についてご説明していきます。

まずはじめに、不動産を取得するときに1回だけかかる税金についてです。

印紙税

これは不動産を取得する際の、売買契約書に貼り付ける切手みたいなやつ(笑)です。

平成26年4月から令和2年3月までの間に行われる売買契約書については、軽減措置が取られています。

契約金額に応じて200円から48万円まで幅がありますが、投資用ワンルームマンションの場合はだいたい1万円で済みます。

詳しくは国税庁のホームページでご確認ください。

不動産取得税

これは、不動産を取得することで課税される税金です。都心のマンションを取得する場合は、そのマンションの所在地を管轄する都税事務所から課税されます。

特に自分では何もしなくとも納税通知書が送られてきます。

・・・それも忘れた頃に!私の場合マンション買ってから半年後というものもありましたね。

これが結構痛いんですよね。もう忘れてますからね。不動産取得税を払わなければならないことを。

毎月、家賃から管理費・修繕積立金を引かれて、さらにローンの返済をしたら、1万円あるかないかのキャッシュフローでやりくりしているさなか、突然郵便ポストに納税通知書が送られてくるわけですからね。

メンタルやられますよ。

で、実際のところいくらぐらいなのかと申しますと、物件価格2,000万円くらいの都心ワンルームマンションだと、15万円くらい請求されます。痛いでしょ?!

税率など詳しくお知りになりたい方は、東京都の都税事務所のホームページでご確認ください。

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不動産を所有しているときにかかる税金

では引き続き、晴れて不動産を取得したあとからかかってくる税金についてご説明します。不動産投資と税金は切っても切れない関係にあります。

税金を制するもの、不動産投資を制す!ですね。

固定資産税・都市計画税

これはご自宅を購入されている方なら馴染みのある税金ですね。

毎年5月に都税事務所から必ず税額通知書が送られてきます。

自宅以外に投資用のマンションを持っているとこの通知書が所有する物件数届くことになります。合計するとなかなかの金額になります。

ちなみに私が所有している物件価格2,000万円くらいの都心ワンルームマンションだと、5万円くらい請求されます。痛いです。

税率など詳しくお知りになりたい方は、東京都の都税事務所のホームページでご確認ください。

所得税(不動産所得)

所得税は、我々サラリーマンにとっても馴染みのある税金ですね。

「源泉徴収」という言葉も、所得税のことを指します。

サラリーマンである限り、我々の所得税の計算は、勤務先の経理が全部キチッとやってくれます。基本的には、我々が何か自分で計算したり、税金を自分で納めたり、還付(税金の払い戻しのこと)を受けたりすることはありません。

出産があったり、何か特別に手術をして、医療費をたくさん支払ったりした年、あるいは、自分が住む住宅をローンで購入した最初の年は、たとえ専業サラリーマンであったとしても確定申告が必要になります。

そして、サラリーマンが不動産投資を始めた場合は、その不動産を売却するまでずーっと確定申告をしなければならなくなります。

これはしっかり覚悟しておいてください。

いい加減な不動産会社の営業マンは、下手したら自分で確定申告すらしたことない可能性がありますので、確定申告のことをきいても、「いやぁ、大したことないって他のお客さんは言ってますよ」的な感じでごまかしにかかることもあるかもしれませんが、税金の申告はナメたらいけません!

一度も確定申告したことがない人が挑戦するには、それなりの覚悟が必要だと私は思います。

国税庁のホームページで、誰でも簡単にできるようなサイトが立ち上がってますが、

不動産投資を始めたばっかりの1年生が、全く準備(日々の帳簿付けなど)しないで、いきなり確定申告ができるほど甘くはありません

普段からの定期的な帳簿付けを強くオススメいたします。

上記の記事でもご紹介しておりますが、ぜひ確定申告までサポートしている会計ソフトを導入することをオススメします。絶対楽ちんですから、結果的に。

ちなみに私が自信を持ってオススメする会計ソフトは、freeeです。

私はこの会計ソフトを使って、不動産投資はもちろん、他にやっているFX、株式投資、ソーシャルレンディング、iDeCo、ふるさと納税まで、ありとあらゆる所得や控除も一括して確定申告を電子申告しています(Macにも対応してます)。

一度覗いてみてくださいね。

さて、その所得税ですが、不動産投資にかかる所得税は、実は本業の給与所得と合算して計算されます。そして所得税は累進課税制度を取っているため、本業の給与所得がどれくらいかによって不動産所得にかかってくる所得税率も変わってくるのです。

仮に不動産所得は200万円と全く同じ金額のAさんとBさんがいるとします。

課税される本業の給与所得金額がAさんは400万円、Bさんは700万円だったとすると・・・

  • Aさんの所得税
    • (200万円+400万円)×20%−97,500円=1,102,500円
  • Bさんの所得税
    • (200万円+700万円)×23%−636,000円=1,434,000円

所得税率がAさんは5〜20%で済んでいますが、Bさんは5〜23%までの適用を受けてしまいます。

同じ200万円の不動産所得でも、支払う所得税はBさんの方が多くなってしまうんです。

ちなみに所得税率は課税される所得によって、以下のとおり税率が変わってきます。

  • 195万円以下:5%
  • 195万円を超え330万円以下:10%(控除額97,500円)
  • 330万円を超え695万円以下:20%(控除額427,500円)
  • 695万円を超え900万円以下:23%(控除額636,000円)
  • 900万円を超え1800万円以下:33%(控除額1,536,000円)
  • 1800万円を超え4000万円以下:40%(控除額2,796,000円)
  • 4000万円超:45%(控除額4,796,000円)

所得税率について詳しくは国税庁のホームページでご確認ください。

不動産投資をある程度進めていくと、よく「法人化」について話題に上ってきますが、これは所得税率と法人税率(一律23.4%)を比較して、法人税率の方が低くなる、課税所得900万円を超えてくるところで一度検討してみても良いかもしれませんね。

住民税(不動産所得)

次に住民税についてですが、こちらについては、確定申告をやれば、自動的に1月1日現在にお住まいの自治体(市区町村)から6月頃に納税通知書が送られてきます。

住民税は基本的には毎月のお給料から天引きされることとなっています。

住民税は都道府県民税4%と市区町村税6%の合計10%が基本です。所得税と違い累進課税ではなく、定率課税です。

参考までに新宿区の住民税のホームページのリンクを張っておきます。

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不動産を売却したときにかかる税金

最後に、所有する不動産を手放すとき、つまり売却するときにかかってくる税金についてご紹介します。

そうなんです。不動産は取得するときにも、そして所有している間ももちろん、不動産を手放すときにも税金を支払わないといけないんですね。

本当に、税金と切っても切り離せない関係ですね、不動産は・・・

所得税(譲渡所得)

不動産を売却したときにかかる所得税は、先ほどの本業のお給料にかかってくる所得税とは別の税率で課税されることになっています(これを分離課税と言います)が、確定申告をする必要があります。

税率は、2種類ありまして、その不動産を5年超所有していたか否かで税率が大きく異なってきます。

  • 5年超・・・譲渡所得金額の15%
  • 5年未満・・・譲渡所得金額の30%

保有期間が5年過ぎるか過ぎないかで、税率が倍になるという。

せっかくキャピタルゲインが生まれたとしても、5年未満だとその3割も持って行かれます!これは辛いですよね。

よほどのことがない限り5年以上は保有してしっかりインカムゲインをゲットして、さらにキャピタルからの税金も15%にとどめるのが賢明と思われます。

詳しくは国税庁のホームページでご確認ください。

住民税(譲渡所得)

所得税の確定申告をすることで住民税でも譲渡所得の分離課税の適用を受けます。

同じく税率は2種類あります。

  • 5年超・・・譲渡所得金額の5%
  • 5年未満・・・譲渡所得金額の9%

先ほどの所得税と併せて考えると、5年未満だとなんと39%課税されます。

仮に2,000万円で買ったマンションが4年後2,300万円になったとしても、

単純計算で売却益300万円×39%=117万円も税金で持って行かれるという事態に。

これが5年超であれば、300万円×20%=60万円で、57万円も少ない納税で済みます。

やはり5年超の保有を目指すのが賢明ですよね。

参考までに新宿区の住民税のホームページのリンクを張っておきます。

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支払った税金は、事業経費として認められるものがあります

ちなみにここまでご紹介してきた税金のうち、不動産事業の経費として認められる税金と、そうでない税金がありますのでご注意ください。

  • 不動産事業の経費として認められる税金
    • 1 印紙税
    • 2 不動産取得税
    • 3 固定資産税・都市計画税
  • 不動産事業の経費として認められない税金
    • 4 所得税(不動産所得)
    • 5 住民税(不動産所得)
    • 6 所得税(譲渡所得)
    • 7 住民税(譲渡所得)

以上、今回は不動産投資を行うことで関係してくる税金についてお話ししました。

税金はどうしても「払わなきゃいけないもの」としてマイナスのイメージがつきまといますが、見方によってはある種の社会貢献でもあるので、「良いことをしているんだ」と優越感に浸りながら気持ち良く支払うようにしています。

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