前回のブログで、
今後都心にはどんどん単身世帯の割合が増えます、
だからこそこれからの不動産投資は「都心の中古ワンルームマンションが狙い目」
っていうお話をしました。
そんな矢先、2019年7月9日付の東洋経済ONLINEで次のような記事がアップされました。
「夫婦と子の家族」は今や3割弱しかいない現実
〜2040年には単身世帯の構成比が約4割になる〜
https://toyokeizai.net/articles/-/290175
なんてタイムリーなんだ!って驚いたので、もう少し掘り下げてみたいなぁと思います。
ワンルームマンションの不動産投資をやっている人にとっては朗報!?
2040年までに単身世帯の構成比が40%にまで到達するという予測。
晩婚化や生き方の多様化が進むにつれ、
何も結婚しなくてもいいんじゃないかって考え方が世の中に浸透していくようですね。
昔に比べて女性の社会進出、
経済的自立が進んでいることも追い風? になっているのかもしれません。
前回のブログで、
これから先20年くらいは、人口の都心集中が進み、単身世帯が増えるため、
都心駅近のワンルームマンションの需要は安泰!
なんてお話をしたばかりですが、
今回の東洋経済ONLINEの記事を読んで、ふと疑問に思ったことがありました。
今あるファミリー向けのマンション、一戸建てはどうなるの?
もし仮にこの記事が示しているとおり、
「夫婦と子」世帯が減少の一途をたどり、
「単身」世帯が増加の一途をたどっていくとするなら・・・
今あるファミリー向けマンション、一戸建てってどうなるの?って疑問が湧いてきたわけです。
これから日本社会が向かおうとしている世帯構成に対して、
完全にオーバースペック、つまりは「広すぎる」わけですよね。
子どもたちが巣立ってしまったファミリー向けの間取りに住む夫婦は、
その広さを「持て余してしまう」わけじゃないですか?
一生懸命汗水垂らして働いて、住宅ローンを支払って、
晴れて自分のものとなったマンションや一戸建てが必要なくなるわけですよね。
自分たちの子どもが結婚して、建て直して住むとかすればいいですけど、
かなりの確率でその子どもたちは結婚しないで一生独身でいるわけですよね・・・
「よし、じゃぁ売りに出して、どこかもっと駅近の住みやすいところに引っ越ししよう」なんて思っても、
実際売れるのかって問題が・・・
売れるということは、買う人がいるわけで、
じゃぁ買う人はその家(土地)を何のために買うのでしょうか?
この人口減少時代、この単身世帯増加時代、この都心集中時代に!
不動産業界に革命が起こるのではないか?
この問題に予想がつく方いらっしゃたら、是非お考えを伺いたいです。
不動産経営に関わるものとして、
この未来予想に対する一定の見解というか、
見通しを持っておかないといけないんじゃないかって思うわけです。
今、盛んに日本社会は「働き方改革だ」やれ「ワークライフバランスだ」と騒いでおりますが、
いずれ「住み方改革だ」やれ「単身ライフバランスだ」と騒ぎ出すのではないかと思います。
都心の一等地についてはそこまでの価格変動は起きないと予想されますが、
都心郊外や地方都市の土地価格の崩壊は、
凄まじいものがあるのではないかと心配になってしまいます。
それともそんな心配とは裏腹に、新しい土地活用が進み、
大方の予想に反し、不動産業界に革命が起きるのでしょうか?
日本全体を1つの会社と捉えたときに、大丈夫なのか?
一方、この状況を不動産という視点と切り離して、
もっと大局的に考えてみたいと思います。
いわゆる家族生活、一家団欒、核家族社会という言葉が、
遠い過去のものとなってしまう社会、未来ってどうなんでしょう?
東洋経済ONLINEの記事で予想されているような、
新しい枠組み、コミュニティーが確立され、
人々が新しい繋がりのもと、幸せに生きていける社会が実現できているのでしょうか?
人間は社会的動物である前に、動物的動物であると私は考えます。
もともと動物は何のために生きているのか?と問われれば、
子孫をを残すために生きている、とまず答えます。
アリもセミも、ライオンもサルも、みんな生きるために生きて、
次の世代に命をつなぐために子孫を残し、死んでいきます。
人間だけが例外的に社会的動物として、
もっともっと多様な、違った意味を生きることに求め、認め、そして死んでいきます。
地球全体でみれば、まだまだ人口は増加しており、
人間が自然現象の結果滅びるということは、
まだまだないと言いきれると思いますが、
日本をもしひとつの会社だと捕らえたときに、
持続可能な健全経営ができるのか、少し不安になってしまいました。
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